岩崎学術出版から出版された「リカバリーを目指す認知療法」の第9章の翻訳を院長が担当致しました。
認知行動療法の有無の親であるアーロン・T・ベック先生が100歳で亡くなる直前まで取り組んでいらした「リカバリーを目指す認知療法(recovery-oriented cognitive therapy: CT-R)」に関する訳書で、本邦にCBTを普及された第一人者である大野裕先生、宮城県や東北のCBTを牽引されているこころのクリニックOASISの松本和紀先生、そして岡山県精神医療センターの耕野敏樹先生が監訳なさっています。
正直なところ・・・私(院長)自身のCT-Rに対する理解はまだまだで、翻訳を担当させて頂いたものの理解し切れていない内容をうまく訳せませんでしたし、訳自体も未熟だったため、下訳は担当したものの大変多くの修正とサポートを要した仕事になります。それでも、胸を張って自分の仕事だ、とはとても言えませんが、第一人者の先生方とご一緒させて頂く貴重な機会になりました。
CT-Rでは、精神症状だけでなく、その人の身近な夢や喜び「アスピレーション」に目を向け、「適応モード」と呼ばれる自分らしさの体験を重視しています。これは私が日々の臨床で大切に思っているものに近いように感じます。CT-Rそのものをクリニックの臨床で提供することはできませんが、CT-Rの理念やテクニックを日々の臨床に活かしてるよう、勉強していきたいと思っています。